鋳造工場の建設なった当社
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第1節 設計から試作鋳造までの一貫体制の構築
試作までの一貫体制を整えた鋳造工場の建設
鋳造工場の建設なった当社
1998年(平成10)は、さまざまな意味で当社の転機の年となった。 1月、浩史社長は、次のような年度指針を発表、設計から試作鋳造 一貫体制の積極的な構築と、海外シフトを明らかにした。
[営業指針]
1.国内モータリゼーションの質的変化(新車開発の短期化) に対応し試作
型の積極的受注を行う。
2.国外モータリゼーションの量拡大に伴い海外市場の受注を行う。
3.受注情報の迅速な伝達と効率的営業活動のためコンピュータ化を進め
る。
[製造方針]
1.仕上げ組み立ての充実のため、前期中に本社工場に移転
し、現模型課との合併を行う。
2.1998年後半より行われる、国内の試作型、国外の量産型
のトライアルのため、シェルモードの成形と傾動、低圧
鋳造機を備えた鋳造工場を前期中に建設完了する。
3.NC加工設備の増強とDNCシステムの改良、上流CAD
データの活用を行うため設計人員とCAD設備の
50%増強を行う。
4.生産の流れを見直し、より効率的な物流システム
を確立する。
試作鋳造機
このため、2月には本社工場の隣接地(敷地330m2)に鋳造用金型の試作工場建設に着工。6月までに鉄筋平屋建て230m2を建設し、既存のアルミ溶解炉、低圧鋳造機を移設。垂直割シェルマシン、水平割シェルマシン、傾動鋳造機などを新たに導入し、本格的にコンピュータ解析による鋳造方案の決定から金型設計、型製作、鋳造トライアルまでを一貫して行う体制を整えた。
以後当社は、自動車用シリンダーヘッドの鋳造検査を手掛け、設計から試作までの一貫生産ライン構築を強みに大手自動車企業への戦略的な営業を展開していった。